2月27日、土曜日、山梨県の桃農家と話す機会がありました。
今山梨県ではハウス桃の花が真っ盛りだそうです。
いっとき急激にあったかくなりましたから、開花が進んだのでしょう。
この後、露地のすもも、桃と花が咲き、果樹農家は忙しくなります。
さて、果樹は畑作と違い、一本の樹から長い間収穫を続ける永年作物です。
栽培は一年こっきりで終わりではなく、前年、前々年の影響が今年の花や実に出たりします。
りんごや桃など農薬の使用が前提の果樹類を無農薬で栽培すると、
一年目はなんとかできるけど、翌年以降だんだん収穫量が落ちていくことが知られています。
前年農薬散布をしないことで、葉が落ちたり樹が弱ったりする、そんな影響が翌年に繰り越されるのです。
一度無農薬にチャレンジしたという農家を何人か知っていますが、
「そのあと収穫量が激減して、元に戻るのに3年かかったよ…」等と聞きました。
無農薬での果樹栽培はかなり難しいということですね。
また何年か無収入を覚悟しないと、無農薬栽培には取り組めないということかもしれません。
昨今話題の青森県の木村さんが「すごい」と言われる所以です。
さて寒い冬の間、果樹農家はコタツでぼんやりしているわけではありません。
前年に伸びた枝を適正に切っていく「剪定」という作業を行います。
この剪定作業、翌年にどのように花や葉がつくか、どんな具合に実がなるか、
また、その次の年にどの枝を伸ばしていくか等々考えながら切っていく、非常に難しい作業です。
切りすぎると樹が暴れて余計な枝が出てくるし、
切らないと風通しや日当たりが悪くなり、病気や虫の原因になります。
低農薬栽培を行い、おいしい果実を作るためには、風通しをよくし、
それぞれの枝(葉)におひさまがたっぷり当たるような樹づくりが必要です。
剪定の技術は、果樹農家の腕の見せどころでもあるのですね。
さてすっきりした枝の花芽がぷっくりとふくらむと、花はもう間近。
すももや桃は、自家受粉(自分の花粉で授粉できる)できる品種と
他家受粉(自分の花粉ではうまく授粉できない)する品種の2通りがあります。
実をならせるためには、実は人間が授粉をしてやらなくてはなりません。
花ひとつひとつに花粉をつけるこの作業が始まると、果樹シーズンスタートです。
この後、着果した小さな桃を適当な数に間引いていく摘果や、袋かけ・袋外し(桃の場合)、
さらに仕上げ摘果などを経て、ようやくひとつの桃ができあがります。
細かくて面倒な作業の積み重ねが、おいしい果実を作るのですね。
今年も豊作になりますように。













