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2010.02.08

小学生におけるコーディネーション指導について

ある公立の小学校の授業を20時間指導してきました。

この小学校では6年目になりますが、コーディネーションを取り入れた体育の授業を行うということで、特別非常勤講師という肩書をいただき全学年の体育を指導してきました。

私が指導しているときに感じたことは、低学年の子どもと高学年の子どもの動きの違いです。
高学年になるとやはり身体が大きくなり、それに恥ずかしさが加わり、なかなか動きが育ちません。
それに対して、低学年にも高学年に行った課題と同じ内容を行ったところ、メキメキ上達しているのです。
倒立一つをとっても低学年の子どもは3回行ったところ、1回目は一人でできず、補助ありで行っていた子どもも、2回目、3回目と上達し、最後は自分でできるようになってしまうのです。
一度できた体験、まるでスポンジが水を一気に吸収してしまうかのように体得してしまう姿は見事でした。
やはり、運動は低年齢の頃から多彩にやっておくことの大事さを目の当たりにしました。

さて、私の指導の流れとしては、①肋木を使った倒立②三点倒立③壁倒立④補助なしで倒立前転⑤側転⑥ロンダードと進めていきます。
倒立ができない子どもに側転を教えても脚が上がる側転にはなりません。
まずは逆さになる感覚を怖がらない感覚を体得してもらいます。
驚くかもしれませんが、逆立ちをする時に「怖い」という子どもは少なくありません。
でも、肋木を使いながら自分の腕の力で支えて徐々に逆立ちの体制になっていくことは実は重要で、子どもの恐怖心を軽減させるポイントなのです。
三点倒立を入れる理由は、脚を振り上げる練習になるからです。
三点倒立は頭も地面につくため安定感があります。
従って子どもたちは倒立するよりも怖がらずに挑戦することができます。
脚を高く振り上げる感覚・三点倒立になった時に脚を天井に向かって伸ばす感覚をつかめたら、次は倒立。
倒立のポイントは目線です。
顎を上げ、目線は自分の手の指を見ることです。
倒立も鯱鉾のようにお腹が出てしまうとアンバランスなので、補助もつま先の一点だけにします。
その一点を支えるだけできちんと倒立ができればほぼ成功。

自分で倒立することができれば、倒立前転にも倒立ブリッジにも、そして側転にもつながります。
たった数時間の授業の中で子どもは一気に上達しました。
どの学年にも共通したことは、子どもが「自分でできた」という達成感が持てることでした。
補助をすれば確かにできるかもしれない、でもそれで「できた」と思うのは指導者だけなのかもしれません。
人間は本来、「自分でできる」ということに満足感が持てるものだと思います。
そのチャンスをいかに作ってあげるか、段階的に指導するか、それが指導者の役割だと思いました。

その他、ターザンロープとマット運動を連動させた運動、ボールとマット運動を連動させた運動など、子どもたちが巧みに身体を動かすプログラムを行ってきました。
普段、運動が苦手だと言っていた子どもたちも一生懸命取り組めるプログラムで担任の先生も参考になったとのことでした。

運動指導の仕方はプログラムの工夫次第だと私は思っています。
つい、形から入った指導をしてしまいがちですが、動きを一つ一つ分解していくと、基本となる動きが必ずあります。
そこをきちんと見据えることは大事だと再確認させられました。

小瀧 綾