さて、年末に2泊3日でスキー教室の引率をしてきました。
12月中旬からの冷え込みで心配していた雪不足の心配からも開放され、期間中は積雪の心配もなく、しかも天気も温かく、快適なコンディションでした。
私は、この冬初めてスキーを体験する幼児・小学生の低学年の子ども25名の指導を担当しました。
この子どもたちは2日目の午後には全員リフトに乗って山の頂上から滑って降りてくることに成功しました。その成功秘話をご紹介させていただきます。
スキー初心者に対して最初に練習させるさせ方は、「片足スキー」。
利き足にスキーを履き、もう一方はブーツのまま。
そのまままずは平らな斜面を歩くことからはじめます。

スキーを履いている足はスキーを滑らせ、片足だけ滑る感覚を身につけることができます。
大体のスキー教室では、最初から両足にスキーを履かせて滑る練習から入りますが、初心者に最初から両足スキーではじめると、その場でズルズルと滑ってしまうだけで、一向に前に進むことができません。
この時点で子どもたちは一気にテンションが下がってしまいます。
だからこそ、この「片足スキー」が初心者を指導する上でのポイントだと思っています。
徐々に緩やかな坂道を登って歩いたり、エッジを使ってカニ歩きをして山を登ったり、緩やかな傾斜を片足で滑ったり・・・その次に、スキーを履く足を代え、同じ練習を左右両方行います。

「左右両方」というのがコーディネーションでいう「両側性」の原理に値します。つまり、右左バランスよく練習することで体の均整がとれるようになります。
片足スキーの練習の次に、いよいよ両足スキーの練習です。
両足にスキーを履かせたらその場でまず足踏みをさせます。
そのままスキーが重なりあわないようにその場で一周回る・ジャンプをしてトップを上げる・テールを挙げる・スキー全部を上げるなど、スキーをしっかり操れるように練習します。
そのまましゃがんでみたり、お尻をついて座り、立ち上がったり…とバランスを崩した体勢から立ち直る練習をします。
そして、いよいよなだらかな斜面を横歩き(カニ歩き)でのぼり、斜面を直滑降で滑る練習をします。
横歩きでは、どうしても上りたい気持ちが先行し、スキーのトップが山に向いてしまい、ずり落ちてしまう子どもが多くいます。
少しずつエッジの使い方を覚えると、自然に斜面を上がっていくことが可能になります。
(多くの子どもがこの横歩きがうまくできず、くじけてしまいますが、そんな子どもには片足で上がらせ、上についたら両足にスキーを履かせ、直滑降で滑るようにし、やる気をそぐわないようにするのも指導のコツです)

そして、直滑降の練習は、最初から「ハの字」を教えることをせず、最初は自然にとまるところまでまっすぐ滑らせます。
つまり、変な意識を使わず、バランスよく滑る感覚だけをつかませるのです。
このときに、あまりにも急斜面で練習すると、子どもによっては恐怖心が芽生えてしまうため、指導者は斜面をうまく選んで上げることがポイントなのです。
ある程度滑れるようになってから、少しずつブレーキ「ハの字」を教えます。
大体、ここまでのことができたら私はもう子どもたちをリフトに乗せて山頂に連れて行きます。
後は、斜面を選んでまっすぐ滑れるラインを引いてあげ、子どもたちにひたすらまっすぐ滑らせます。
この練習を繰り返すだけで子どもたちは一気に滑りが上達するのです。
ここからは後は個別指導。目線が下がる子どもには、じゃんけんをしながら滑らせたり、勾配に怯えてお尻が下がってしまう子どもには、スピードがついてきたら斜面をのぼるように導いてあげたり、上達が速い子どもには、スタッフが腕を伸ばし、その下をくぐりながら滑らせたり…。
子どもたちの成長度は本当に著しく、大人も驚くくらいです。
1度滑った自身は子どもにとって大きな自信になり、「もっと滑りたい」「もう1回やりたい」という意欲に変わっていきます。
私たちは特に子どものこの気持ちを育てられるよう、いろいろな工夫をしながら練習をしています。









